2009年06月17日

歌手紹介(7)[最終回]ウラディーミル・ガルージン[ボリショイ・オペラ]

世界屈指のドラマティック・テノール、ウラディーミル・ガルージン。
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特に、「スペードの女王」のゲルマンを歌わせたら、現在オペラ界において“右に出るものなし”と言われる、まさに“現代最高のゲルマン歌い”と言えます。
オペラのスタートから第3幕の終わりまで、ほとんど舞台で歌い続け、歌手にとっては非常に負担となるこの難役を歌いこなせる数少ないテノール歌手として、彼は世界を飛び回っているのです。

彼が演じるゲルマンは、最初純粋にリーザを想う貧しい士官でしたが、カード賭博の秘密を聞きつけたところから、次第に彼の中に正気と狂気があらわれるようになります。そしてカードの秘密を知る伯爵夫人をショック死させたところから、いよいよ自らも狂気に堕ちてしまいます。
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伯爵夫人の亡霊が彼に「3枚のカードの秘密」を告げ、狂気に取り憑かれたゲルマンはリーザの一途で誠実な愛にまでも背を向け、賭博場に向かい、リーザを自殺に追いやってしまいます。
この純愛から狂気に堕ちてしまう複雑な心境の変化を見事に歌いあげ、観客を魅了してしまうのが、ガルージン。昨年末のモスクワ公演でも、「スペードの女王上演のメッカ」ともいえるボリショイ劇場で聴衆が熱狂し、「ブラボー」を連呼していました。
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ゲルマン役について、ガルージン自身は「初めて歌ってから17年が経ちましたがまだまだ飽きることのない不思議な役です。とても難しい役ですけれど」と語っています。
インタビュー時の彼はとても穏やかで話しやすい印象ですがマエストロ・プレトニョフとのピアノ・リハーサルでは、とにかくすごい集中力でゲルマンのアリアを熱唱していました。(この詳しい様子は担当者がみたモスクワ[5]でご覧になれます!)

ガルージンはルブツォフスク生まれ。ノヴォシビルスク音楽院に学び、ノヴォシビルスク歌劇場およびサンクトペテルブルグ室内歌劇場のメンバーとして活動した後、ゲルギエフ率いるマリインスキー劇場に入団しました。その後、ドラマティック・テノールとして、世界の歌劇場への扉が開かれたのです。
いよいよ来日する稀代のドラマティック・テノール、今公演でも素晴らしい歌声を披露してくれることでしょう!

歌手紹介は今回で最後となりました。
舞台スタッフたちは一足先に来日し、歌手たちもいよいよ来日!
舞台をご覧になる前に歌手たちの紹介を読み返してみては。 

posted by Japan Arts at 10:56 | ボリショイ・オペラ2009>キャスト紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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