2010年12月01日

【記者会見レポート】芸術総監督&首席指揮者ワレリー・ゲルギエフ大いに語る![マリインスキー・オペラ]

2011年2月、7回目の来日公演を行うマリインスキー・オペラ。
ロンドン交響楽団来日公演で来日中のマエストロが、今回のマリインスキー・オペラの来日公演について、記者会見を行いましたので、その模様をお伝えします。
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自身が最も自信をもつ演目&プロダクション
今回のマリインスキー・オペラの公演で、“今の”マリインスキー・オペラのもつ魅力を十分に満喫していただける、私どもが最も自信を持つ演目&プロダクションを“選りすぐって”日本の聴衆の皆様にお見せしたいと考えています。

日本を“実験的な”舞台には決してしたくはありません
私は日本の聴衆の皆様が舞台芸術に対して深い理解を示しておられることを、来日公演で舞台に立つ度に直接肌で感じています。そして私は十分な準備をして鑑賞に臨まれる日本の皆様には、私どもとしましても、上演を重ね、舞台での成功を確信している“満を持しての”演目のみをお持ちすることにしています。日本公演の大舞台で、実験的な舞台上演を行うということは、私たちには考えられないことです。十分に準備を行って公演を行いますので、わたしたちの劇場が持てる力を全て出し切る舞台にご期待いただきたいと思います。

歌劇「影のない女」(R.シュトラウス)
一言で言いますと、「驚くべき作品」です。この作品は、上演機会が決して多いとはいえない、通常のオペラ・ハウスの、いわゆる「レパートリー・オペラ」ではない演目ですが、間違いなくR.シュトラウスの最高傑作のひとつ、ということができる作品です。私たちマリインスキー・オペラは初来日以降つねに日本の皆様に“新しい”“面白い”プロダクションをお見せしようと努めてまいりましたが、この作品によって、私たちの劇場がもつ、日本の聴衆の皆様に対する「真剣な気持ち」を表したいと考えています。
この作品は、人間が生活する空間と霊界の空間が交錯する舞台で、この2つの世界を舞台に描き出すことがこのオペラの上演の最も大切な「鍵」となりますが、演出のジョナサン・ケントは映像技術も取り込んで、見事な出来栄えの舞台に仕上げてくれました。また、オーケストラの巨大な音量から透明なピアニシモまで、R.シュトラウスのめくるめく管弦楽の世界の中で繰り広げられる舞台に、是非ご期待ください。
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歌劇「トロイアの人々」〔コンサート形式〕(ベルリオーズ)
ベルリオーズの巨大な作品。そして内容も素晴らしい作品といえます。ただし、この作品の上演には、難役を歌いきる実力のある歌手たちをそろえなければ上演できない作品です。「トロイアの人々」は長大な作品ですが、私たちはこの作品をできる限りオリジナルに近い形で皆様にお見せしたいと考えています。

歌劇「トゥーランドット」(プッチーニ)
私のプッチーニ作品への愛情を、この「トゥーランドット」でご覧いただきたい!

私が、キーロフ劇場(現マリインスキー劇場)のオペラの指揮台に最初に立ったのは、プッチーニの「マノン・レスコー」の舞台でした。当時はプッチーニ独特の層の厚い音楽、明るく瑞々しく輝く音楽を、歌手の声を掻き消すことなく、どのように上演するか、ずいぶん悩みました。ただあのころは体全部を使って、腕を振り回して、力いっぱい指揮していたのではないかと思います(会場中笑)。今はもう少しコンパクトな指揮になったと思いますが(笑)ジェスチャーが小さくなっても、プッチーニの作品に対する私の愛情の大きさはまったく変わりません。
そして、この作品にも素晴らしい歌手たち…ソプラノのグレギーナ、テノールのガルージン、ソプラノのゲルズマーワ…の出演による、充実した舞台を楽しみにしていただきたいと思います。
また、今回は「アルファーノ版」で上演いたしますが、今はこの版の最もオリジナルに近い形で上演したいと考えています。

歌劇「パルジファル」第3幕〔コンサート形式〕(ワーグナー)
私たちは、世界的な素晴らしいバス歌手、パーペとの共演の機会を得ました。
パーペの出演による、私どもの「マリインスキー・レーベル」のCDにも、この作品を収録しましたが、非常にクォリティの高い内容になっています。
私どもが練りに練って仕上げた「パルジファル」(註:第3幕・コンサート形式)にどうぞご期待ください。

私たちはオペラ界における“サッカー王国ブラジル”のようになりたいと考えています
世界の名門サッカーチームで活躍する選手に、ブラジル出身の選手が多いですね。
ブラジルがレベルの高い名選手を輩出する背景には、彼の国がもつ“サッカーに対する熱”と名選手を育てる土壌があるためだと思います。私たちの劇場も常に才能の発掘に努め、若い芸術家を育成するシステムを作り上げ、彼らに活躍できる場を提供してきました。そして今、私たちの劇場から巣立った才能が世界の一流劇場の舞台で聴衆を沸かせています。
ブラジル出身の選手がワールド・カップでドリーム・チームを結成して試合に臨み、世界の人々がサッカーにおけるブラジルの偉大な存在を認識するように、私たちの劇場も、私たちの劇場に学んだ芸術家たちが後に世界に認識されることによって、オペラにおける「サッカー王国ブラジル」のようになりたいと考えているのです。
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最後にフォトセッションを行い、和やかに終了しました。
また、会見の様子はUstreamの「過去のライブ」からご覧になれます。
http://ustre.am/qUxY

≪Yahoo!ニュースでも取り上げられました!≫
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101202-00000004-pia-ent

posted by Japan Arts at 19:00 | マリインスキー・オペラ2011>レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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