2011年05月02日

インタビュー5 スザンナ・フィリップス(2)(ソプラノ)[メトロポリタン・オペラ(MET)]

スザンナ・フィリップスのインタビュー第2弾です。
MET_0172.jpg

Q:指揮者について伺います。
レヴァインさんの指揮で歌うということはどういうことなのでしょうか?
―それについては本当に言葉でどうやって現したらいいのか分からないというのが私の本心です。
最初にレヴァインさんの指揮で歌えると聴いたとき、とてもじゃないけれど現実と思えなかったくらいです!彼に初めてお会いしたときの印象は、本当にあたたかく、音楽そのもので呼吸しているような方だなと思いました。
現実になるなんて、本当にただただエキサイティングに思っています!

Q:先日楽屋にお邪魔させていただいた際に、ちょっと例えが悪いんですが、野球で言うとホームランバッターが今まさにバッターボックスに入っていくというようなすごい気迫を感じたのですが、舞台に出て行くときのフィリップスさんの精神はどんな風になっているのですか?ある種のスイッチが入っているような、神がかり的な状態になっているように外からは見えたのですが?
―あははは!(笑)その例えすごくいいわ!本当にバッターボックスに入る前のあの瞬間にとても似ていると思います。
自分自身をすごく集中させなくてはいけないし、言ってみれば「ゾーン」にはまらなくてはいけないのです。
とにかく私がしていることは、人生って気が紛れてしまうことがたくさんあり、時に自分がいかにオペラを好きか、音楽を好きかということを忘れがちになってしまうことがあります。ですからこそ舞台に立つ前は今自分がやっていることは自分自身が本当にやりたいことなんだ、ということを自分自身が思い出すということがとても必要だと思っています。
そして、自分が楽しければきっと聴衆の皆様も楽しんでくれると信じています。ですからその「ゾーン」にはまり、今まで先生方にどのようなことを言われてきたか、自分が達成するためには何をしなくてはならないのかそういうことに意識を集中させます。まさにスポーツで言ったらゲームに入る前のような瞬間の集中力だと思います。

Q:先ほどレヴァインさんはアメリカ音楽のアイコン的存在とおっしゃっていましたが、たとえばヨーロッパのオペラと比べてアメリカのオペラ、METのオペラはどういうところが特徴や美点はどういうところですか?
―そうですね、全般的にアメリカのオペラハウスはヨーロッパよりも劇場そのものの規模が大きいと思います。そのことが結果的にどういうプロダクションになるかということに非常に大きな影響を与えていると思います。また、聴衆も良し悪しではなくて、全く異なっていると思います。さらにはオペラそのものの文化の中での位置づけも違いますね。
ヨーロッパのオペラハウスはより狭いと思います。ドイツのオペラハウスでは、前衛的でとんでもないプロダクションもあったりしますので、比べるのはとっても難しいことだと思います。しかしMETということになると、伝統的なものと前衛的なものの両方を楽しむことができる良さがあると最近とても感じられます。例えば、新しい「リング」のツィクルスですが、これは技術的な面でも非常に前衛的で、ライティングを駆使してある大きな機械が動くようなプロダクションもあれば、ラボエームのような美しい伝統的なオペラもあります。

Q:METのカウンシルオーディションに入って2005年に育成コースに入られたと伺いましたが、そのシステムについて
お聞かせください。スザンナさんにとっては良いことでしたか?
―オーディションは2005年ですが、METのプログラムではなくてシカゴの方のヤングプログラムに2005年から2年間行っておりました。
それは素晴らしいプログラムでした!
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Q:最近のスザンナさんはたくさんの役柄に挑戦していますが、今後取り組んでみたい役柄はありますか?
―そのチョイスは大変です!だって全てなんですもの!(笑)
例えば次に決まっている「ランメルモールのルチア」では何箇所か歌うシーンがあるのですが、どれも本当にチャレンジで、私自身の声楽的、演劇的な幅をすごく広げてくれると思っています。もちろん、『椿姫』のヴィオレッタなども歌ってみたいと思っています。また、これは本当に夢の夢かもしれませんし、もしかしたら私には歌えない役かもしれませんが、将来的には例えば『さまよえるオランダ人』のゼンタやR.シュトラウスの「ばらの騎士」の元帥夫人などもやってみたいと思っています。それからスザンナやツェルリーナなども歌いたいと思っています。

Q:でもスザンナさんはどんどん夢を叶えていますから、その日も遠くはないのでしょうね!
−そうね、頑張るから幸運を祈っててね!

Q:プーランクの「カルメル派修道女の対話」もありましたが、それもこれから取り組むのでしょうか?
―それはもう歌いましたよ!本当に感動的な歌ですよね!私はサンタフェに行く機会があったのですが、そこでちょうどカルメル会の修道院があり、そこの近くに行くと中から本当に歌っている声が聞こえてくるのです。私の頭の中ではオペラのストーリーが広がり、同時にその歌声が聞こえてきた瞬間は本当に感動的でした!

Q:好きな歌手、もしくは影響を受けた歌手はいらっしゃいますか?
―本当は長〜いリストになってしまうんですが、ジョーン・サザーランド、マリア・カラスや、他に現在も活躍していらっしゃって私はまだお会いしたことはないのですが、シュアル・イズコフスキーさんです!


いよいよ来日間近!!『メトロポリタン・オペラ』2011
http://www.japanarts.co.jp/MET2011/

『ラ・ボエーム』
6月8日(水) 19:00 NHKホール
6月11日(土) 15:00 NHKホール
6月17日(金) 19:00 NHKホール
6月19日(日) 19:00 NHKホール

『ドン・カルロ』

6月10日(金) 18:00 NHKホール
6月15日(水) 18:00 NHKホール
6月18日(土) 15:00 NHKホール

『ランメルモールのルチア』

6月9日(木) 18:30 東京文化会館
6月12日(日) 15:00 東京文化会館
6月16日(木) 18:30 東京文化会館
6月19日(日) 12:00 東京文化会館

『MET管弦楽団 特別コンサート』 売切れ
6月14日(火)19:00 サントリーホール

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