2009年01月27日

エフゲニー・オネーギンのあらすじ(2) [ボリショイ・オペラ]

エフゲニー・オネーギンのあらすじそのAをお送りします。
その@はこちらから

 半年ほど過ぎたラーリン家の大広間。タチアーナの命名日(名の日)のパーティーが開かれ皆は大いに盛り上がっている。オネーギンはタチアーナへの後ろめたさと客たちの陰口で不快になり、ここへ連れて来たレンスキーへの腹いせにと、オリガをダンスに誘い、誘われたオリガも軽い気持ちでレンスキーをからかいオネーギンとばかりダンスをしている。
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<レンスキーをからかいオネーギンはオリガを誘いダンスをする>

その他愛もない冗談にレンスキーは我慢できず嫉妬と侮辱に憤り、オネーギンに決闘を申し込む。ラーリナ夫人は慌ててレンスキーにやめるよう説得するが、それを聞き入れる事はなかった。

 そして果し合いの日、お互いに和解の道はないかと願うのだがいつしかもみ合いとなりレンスキーはオネーギンの銃弾に倒れてしまう。オネーギンは友人の死に呆然とし、その苦しみと自己嫌悪から外国へ放浪の旅に出た。
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<決闘の日、オネーギンの銃弾に倒れるレンスキー>

 数年後、古巣へ戻ったオネーギンは親類のグレーミン公爵邸で催される夜会へと出席した。数年ぶりの夜会に落ち着かないオネーギンだったがそこに公爵が現れ夫人を紹介される。その夫人はなんと田舎娘から洗練され美しくなったタチアーナだった。
オネーギンは驚きタチアーナに愛の告白をする“今は心から愛している”と。情熱的に求愛をし、一時は昔の初恋を想い出し心が揺れるタチアーナだったがきっぱりと“夫に誠実でいます”と彼を拒絶するのだった。
 そして、オネーギンは過去に自分が犯した過ちの意味を初めて知しり、絶望するのだった。
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<美しい公爵夫人となったタチアーナに愛を告白するオネーギン>

※写真はクリックすると拡大します。
photo by Davir Yusupov

posted by Japan Arts at 11:27 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月23日

ボリショイ・オペラ・ニュース!![ボリショイ・オペラ]

ボリショイ・オペラのニュース・シリーズが完成!
シリーズ第1回は分かりやすい見どころと「カラマーゾフの兄弟」で話題の亀山郁夫さんが
今回の2大傑作について語ってくださいました。

※下記画像をクリックするとPDFが起動し、両面の記事をご覧になれます。
bolshoi_news.jpg

また、音楽監督ヴェデルニコフからメッセージが届きましたのでご覧下さい!


親愛なる皆さん、
日本で皆様にお目にかかれるのを、楽しみにしています。ボリショイ劇場のオペラ公演は、実に14年ぶりの来日です。その間ロシアも、そしてボリショイ劇場も、大きく変化しました。
私たちは、今、この劇場の威信をかけて日本公演の準備を行っています。
皆様がご存知の伝統のボリショイ劇場と、そして新たな時代に生まれ変わった活力みなぎるこの劇場の両面をお目にかけることができるはずです。
日本でお会いできる日を、心から楽しみにしています。

posted by Japan Arts at 18:10 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月22日

スペードの女王のあらすじ(1) [ボリショイ・オペラ]

今回はスペードの女王の第1回目のあらすじをお送りします。

≪登場人物≫
ゲルマン、士官(テノール)
伯爵夫人(メゾソプラノ)
リーザ、伯爵夫人の孫娘(ソプラノ)
エレツキー公爵、リーザの婚約者(バリトン)

<第一幕>
舞台は18世紀末のサンクトペテルブルグ。
貧しい士官ゲルマンが友人のトムスキー伯爵に、名も知らぬ令嬢に身分違いの恋をしてしまった苦しい胸の内を打ち明けている。そこへエレツキー公爵が美しい婚約者リーザとその祖母である伯爵夫人を伴い現れる。その婚約者こそ、ゲルマンが密かに恋する女性であった。衝撃を受け絶望するゲルマンにトムスキー伯爵は、年老いたが威厳に満ちた伯爵夫人に関するある噂を話す。
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<エレツキー公爵と婚約者のリーザ>

その噂話とは…
伯爵夫人が若かりし頃、カード賭博に大敗し窮地に陥った。その時、彼女に恋するサンジェルマン伯爵が<3枚の勝ち札>を教える代わりに自分の想いを受け入れるよう迫る。伯爵夫人は<3枚の勝ち札>を知り破滅こそ逃れるが、同時に「<3枚の勝ち札>を力づくで知ろうとする男に殺されるであろう」という不吉な予告を受け、それ以来カード賭博は一切行わなくなってしまった。…というものであった。

<3枚の勝ち札>を知り大金を手に入れれば、貧しい自分でもリーザを手に入れることができる・・・ゲルマンは密かに野望を抱き始める。。。
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<“3つの勝ち札”の秘密を知る祖母の伯爵夫人。
  リーザに会うためにやって来たゲルマンは柱に隠れている。>

その夜、リーザは婚約中にもかかわらず、実は名も知らぬ士官に対する(ゲルマンのこと)気持ちを胸に物思いに沈んでいる。そこへ、ゲルマンがバルコニーから入ってきて愛を訴える。最初は拒んでいたリーザもついに、その愛を受け入れる。
3.jpg
<伯爵夫人が去るとゲルマンがリーザに愛を訴える>

その2へ続く。。。

※写真はクリックすると拡大します。
photo by Davir Yusupov

posted by Japan Arts at 18:47 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月20日

エフゲニー・オネーギンのあらすじ(1) [ボリショイ・オペラ]

エフゲニー・オネーギンとスペードの女王のあらすじをそれぞれ2回に分けてお送りします!

≪登場人物≫
オネーギン(レンスキーの友人)(バリトン)
ラーリナ夫人(ラーリン家の地主 / メゾ・ソプラノ)
タチアーナ(ラーリナの娘 / ソプラノ)
オリガ(タチアーナの妹)(メゾ・ソプラノ)
レンスキー(オネーギンの友人、オリガの婚約者)(テノール)
乳母(メゾ・ソプラノ)
グレーミン(将来タチアーナの夫となる公爵 / バス)


 舞台は地方の農村にあるラーリン家の女地主の屋敷。
Larina.jpg
<ラーリン家の広間、右からタチアーナ、次にラーリナ夫人>

ラーリン家の娘には読書ばかりしている空想好きの姉タチアーナと美人で陽気な妹のオリガがいる。内気で本の世界に入り込んでしまうタチアーナにオリガは“何故いつもため息ばかりつくの?”としばしばからかうのだった。
 ある日、オリガの婚約者レンスキーが新しい友人オネーギンを伴ってラーリン家を訪れる。レンスキーはオリガへの愛を情熱的に歌い、一方タチアーナは洗練された都会人のオネーギンをひと目見て心を奪われてしまう。
 その夜、一人になったタチアーナは恋をした心の高ぶりから眠れずにいた。そして、初恋に燃える想いを長い手紙に書き、そしてこの手紙をオネーギンに届けてほしいと乳母に手紙を渡す。
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<手紙の場面:手紙のアリアは必聴!>

 ある日、タチアーナが自分の手紙がどう読まれているかを案じていると、そこにオネーギンがやって来て“私は結婚に向かない男だ”“君は僕の妹のような存在だ”とタチアーナに言い放ち手紙をつき返した。呆然とし、悲しみに打ちひしがれるタチアーナ。
tegami.jpg
<オネーギンが手紙をつき返す場面>

その2へ続く。。。

※写真はクリックすると拡大します。
photo by Davir Yusupov

posted by Japan Arts at 18:00 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月16日

PR動画[ボリショイ・オペラ]

エフゲニー・オネーギンの音楽に合わせて動画を配信!
ブログでは引き続き、「あらすじ」や「歌手からのメッセージ」を掲載予定です!
posted by Japan Arts at 17:08 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月27日

現地レポート@:今望みうる最高の「スペードの女王」[ボリショイ・オペラ]

12月24日そして25日、ボリショイ劇場でプレトニョフ指揮「スペードの女王」が上演されました。
なんと言っても、注目は25日!
当代きっての「名伯爵夫人」オブラスツォーワと、世界の「ゲルマン歌い」ガルージン、この二人が出演するとあって、劇場は満席。
さらに3階4階では階段に座ってでも見ようとするお客様で満杯。
圧倒的な存在感、威厳に満ちた立ち居振る舞い、素晴らしい声とその伸びやかさ(まもなく70歳を迎えるとはとうてい信じられません!)・・・まさにその人そのものが伯爵夫人のオブラスツォーワ。
ガルージンは直前にひいた風邪が完治していない中、指揮者のプレトニョフ、演出家フォーキンとのリハーサルを行い、出演。
最初は賭けを何も言わずに見ているだけの不気味な存在のゲルマンが、トランプの秘密を知り、欲望に囚われ、最後は人生をも狂わしていく・・・その「狂気へと向かう」ゲルマンを、ガルージンが素晴らしい声と迫真の演技で歌いきり、圧巻。
そして、今後世界にはばたくであろうワシリー・ラデューク(バリトン)。
彼が歌うエレツキー公爵のアリアが、リーザの心を得ようとする若者の悲哀を、切々とした歌の中に漂わせ観客の心をしっかりとつかんでいました。
この「ゲルマンとエレツキー公爵」の対決は、ガルージンとラデュークという、現代世界的に見ても最高のキャスティングが実現したことによって、単なるお話の中での対決ではなく、テノールとバリトンという声の対決(競い合い)、観客の心の中に潜む欲望と誠実の対決・・・というところまで触れ、劇場内を大きな感動に包んだのでした。
また、第一幕最後に歌われる「我らがエカテリーナ女帝に幸あれ」、第三幕に歌われる「ギャンブルは人生の喜び」、それぞれの大合唱が、まさに“魂に響く”!
このボリショイ合唱団が、このオペラに奥行を与え、忘れがたい余韻を残してくれるのです。(ゲルマンが死んだあとのコラールにいたっては、言葉にすることもできないくらいの感動を与えてくれました)

今回25日にボリショイ劇場で行われた名舞台は、6月19日、6月21日に日本で上演されるキャストと同じです。 →詳しいキャスト
この感動の舞台を、日本でこのようにお届けできることを幸せに思います。
劇場で行いました歌手たちへのインタビューも、おってこのページでご紹介いたします。
どうぞお楽しみに!

posted by Japan Arts at 19:13 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月25日

現地から「スペードの女王」レポート [ボリショイ・オペラ]

12月24日そして25日、ボリショイ劇場でプレトニョフ指揮「スペードの女王」が上演されます。
来年の日本公演とほぼ同じキャストで行われる公演を、当社スタッフが取材中。
個人リハーサルの様子から、本番の舞台まで。

現地レポートが入り次第、こちらにアップしてまいります。どうぞご期待ください。
posted by Japan Arts at 17:01 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月16日

イクサーノフ総裁記者懇親会レポート [ボリショイ・オペラ]

先日、掲載情報としてお知らせした「イクサーノフ総裁の記者懇親会」。
今回は懇親会の様子をお届け致します。

12月9日(火)13時 都内ホテルにて
アナトリー・イクサーノフ総裁 記者懇親会 
大盛況に終わった「ボリショイ・バレエ」公演の期間中に来日していた劇場総裁アナトリー・イクサーノフ氏を囲み記者懇親会が行われました。
イクサーノフ総裁は、レニングラード・ドラマ劇場の総裁を経て、アメリカやヨーロッパの劇場で芸術マネージメントの実務を広く経験し、「文化のための資金調達法」などの著作もあります。
2000年にロシア連邦の首相よりボリショイ劇場の総裁に任命されました。
ロシアを代表する劇場として政府、民間企業のパイプ役として活躍しています。
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イクサノーノフ総裁:
本日は「ボリショイ劇場」に興味のある方々が、こんなに集まってくださいまして感謝しています。
ジャパン・アーツと私どもは日本の聴衆に「ボリショイ劇場」の素晴らしさを広めるために活動をしています。
日本に来るのは大きな喜びとともに少し緊張感を伴います。というのは、日本の聴衆は芸術に対して繊細で、オペラやバレエの古典芸術をよく理解しているからです。
今回の「ボリショイ・バレエ」公演も温かく迎えられていますが、オペラも同じように迎えて頂けると期待しています。ボリショイ劇場はロシアにおける芸術の殿堂であり、国を代表する劇場です。
日本公演でも、ロシアの作曲家や振付家による演目を日本に紹介します。今回のバレエ公演も、チャイコフスキーの「白鳥の湖」や20世紀に生まれたショスタコーヴィチの「明るい小川」が日本公演で行われています。
そして、来年6月のオペラ公演では、私たちの誇り、チャイコフスキーと偉大な詩人プーシキンが書いた「スペードの女王」と「エフゲニー・オネーギン」を持ってきます。
14年のブランクをおいて日本の聴衆にお見せするのは、この偉大な2作品だからこそで、ボリショイ劇場では19世紀から、「エフゲニー・オネーギン」の公演は2200回、そして「スペードの女王」は1200回ほど上演してきています。その間、さまざまな演出家、指揮者に演奏されてきて、「スペードの女王」は10作品目の演出となります。
今回の日本公演で上演する「スペードの女王」は、2007年ボリショイ劇場で初演されたものです。ワレリー・フォーキンによる演出で、指揮はロシアを代表する音楽家、ミハイル・プレトニョフです。ゲルマン役は、日本でもよく知られているウラディーミル・ガルージン、伯爵夫人はエレーナ・オブラスツォワです。
 「エフゲニー・オネーギン」は2006年の演出で、ロシアでも人気の演出家ドミトリー・チャルニャコフが手がけ、ボリショイ劇場の音楽監督であるアレクサンドル・ヴェルデルニコフが初演しました。
この「スペードの女王」は、外国で上演するのは日本が初めてですが、「エフゲニー・オネーギン」はさまざまな国をまわり、大好評を博しています。ラトヴィア国立劇場でも上演し、この秋は、パリ・オペラ座のシーズン開幕公演でも上演され、大成功をおさめました。ロシアのTV局がパリからロシア全土に生中継もしました。
2009年1月にはドイツ・フランスのTV局が全ヨーロッパに向けて「エフゲニー・オネーギン」を放送しますし、日本公演を終えた後は、ミラノ・スカラ座のクロージング公演として、そして2010年にはスペインのレアル劇場のオープニングでの上演が決定しています。
私たちボリショイ劇場では、外国人の歌手を招きますが、今回の日本公演ではすべてロシア人歌手によって公演を行います。
さらに一言付け加えますと、この10年における合唱団のレベルは見事です。合唱指揮者のボリソフ氏が就任してから、ますます素晴らしいレベルになりました
来年6月の日本公演を聴衆のみなさんに楽しんでいただけることでしょう。

【質疑応答】

Q:1995年の来日公演での「エフゲニー・オネーギン」は、直前になって指揮者のラザレフが来日できなかったためにあまりよくなかった印象を受けました。今回の作品はいかがでしょう。
また今、全世界的に経済危機の状況に陥っていますが、ボリショイ劇場の予算への影響はありますか

イクサーノフ総裁:
確かに14年前の「エフゲニー・オネーギン」は比較的ドライな演奏だったかもしれません。
今回の演出家のチェルニャコフは新機軸を盛り込むと同時に、繊細な表現を取り込める人です。日本の皆さんにとっては、この作品の解釈は意外だと感じるかもしれませんが、DVDになっていることや、先ほど説明した劇場とスペインのレアル劇場でのオープニングでの上演などをふまえると、自分たち以外に世界でも注目されていることがよく分かります。
世界で話題を呼んでいるのも事実ですし、注目を集めているのはとてもいいことです。
実はこの作品の解釈については、ロストロポーヴィチの未亡人ヴィシネフスカヤさんと私の新聞紙面上での対決もありました。ヴィシネフスカヤさんの意見は、古典作品については、これまでの道のりの延長上にあるべき、と強調していますが、私たちの意見はまた違います。
新しい時代に応じた、新しい作品を提供すべきだと思っています。もちろん、作品を台無しにしてはいけません。作者の意図を壊してはいけないことを忘れてはいません。
経済危機の質問に関しては、アメリカをはじめ、ほとんどの国に影響を与えていますが、ボリショイ劇場の予算の多くは国からきていますので、劇場への影響としては感じていません。2009年の国家予算は確定していますが、スポンサーからも予算削減はなく、増額してくれると約束されています。
運営する立場として、様々なリスクを無視することはできないので、世界的状況をふまえた上で、2009年、2010年の計画を立てています。
また、危機は決してマイナス面だけでなく、プラスの面もあります。苦しい時期にプロジェクトを見直すことができます。なぜか、ヨーロッパの多くの芸術家はロシアが潤っていると考えて、びっくりするほどの金額を提示してくることがありますが、その方たちには頭を冷やしてもらい、「ボリショイ劇場もきちんと予算管理ができるのだよ」と言っています。
DSC_9181.jpg
Q.「エフゲニー・オネーギン」は意外性のある演出だということでしたが、具体的にはどのような演出ですか。
A.イクサーノフ総裁:

説明したら面白くなくなると思うので(笑)説明はしませんが、日本のお客さんには驚いてもらえると思います。「インテリの驚き」です。というぐらいに留めておきます。
これだけはお伝えしますが、タチアナがオネーギンに書く手紙は、携帯メールだということはありません。(笑)

Q.普段、モスクワで行っているロシア・オペラ以外のものは、どのような演出家に依頼されているのでしょうか。
A.イクサーノフ総裁:
演出家では、デヴィット・パウントニー、ロバート・ウィルソン、フランチェスカ・ザンベロ、ペーター・コンヴィチュニーなどを招聘しています。また指揮者では、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー、ユーリー・テミルカーノフなどと仕事をしたいと思っております。今こそ足元をしっかり固める時期だと思います。私は物議をかもし出すタイプではないと思いますので、かつて劇場をなんらかの事情で離れざるを得なかったアーティストを呼びなおして、居心地のいい場所を作るのが総裁としての私の務めだと考えています。
ボリショイ劇場は栄光の時代を築いた指揮者、歌手にとって居心地いい場所であり続けるべきだと思います。劇場は集団芸術なので、ときには歩み寄り、ときには妥協しながら、みなで一つの良いものを作り上げることが大切です。

Q.劇場の建て直しが計画より延びている理由を教えてください。
A.イクサーノフ総裁:
モスクワの中心という立地で、地下を深く掘り下げ、さまざまなものを残しながら新しいシステムを入れる工事は、相当な手間が必要となります。すべての工事期間は7年と考えています。2005年の7月に本格的な工事がスタートしたので、2012年をリニューアルオープン予定としています。劇場の人間も工事に携わる者もみな、できるだけ早く終わらせたいと考えているので、順を追ってする工程を平行してできるように話を進め、作業期間を4年で済むようにしたかったのですが、実際に工事を進めた段階で、建物自体が非常に危険な状況であると分かりました。壁が非常にぼろぼろだったので、新しい作業過程が出てきたのです。1853年の火災で残った壁が暑さや厳冬など厳しい気候の中で150年間を経て、今日に至りました。これは建築の記念のようなもので、また残すことになりました。アーティスト、特にアーティスト生命の短いバレエ・ダンサーたちは完成を心待ちにしています。

Q:バレエ団の話ですが、なぜ81歳のユーリー・グリゴローヴィチをバレエ・マスターに呼び戻されたのでしょうか?

A. イクサーノフ総裁:
グリゴローヴィチのレパートリーは9作品あります。古典遺産の大部分を含んでいるので、いつも注目を浴びます。彼はリハーサルにもしょっちゅう顔を出し、自分の目で見て、新しい要素を入れ込みます。改修後の劇場の落としでは、グリゴローヴィチ版「眠りの森の美女」を新しい舞台美術(エツィオ・フリジェリオ)で予定しています。
また、彼は付属のバレエ学校でも生徒に教えていて、私たちのバレエ団に所属するバレエ・ダンサーの95%がこのバレエ学校出身です。2009年11月にはバレエ学校生徒によるプレミエ作品「ラ・フィーユ・マルガルデ」も予定しています。高い質、技術を持つダンサーをますます確保していきます。グリゴローヴィチの存在感はとても大きいものです。

Q:グルジア紛争でニーナ・アナニアシヴィリのステータスはどうなるのでしょうか?
A.イクサーノフ総裁:
グルジア国籍のアーティストは多くいます。今もずっと歌い続け、踊り続けています。1889年の来日公演でタチアナ役を歌ったカスラシヴィリほか、ソトキラワなどもいます。ボリショイ・ドラマ劇場の芸術監督もグルジア人のシーゼワという方です。
ニーナ・アナニアシヴィリはボリショイ劇場を4年前に離れ、グルジア国立バレエの芸術監督をしていますが、今年の12月28日のラトマンスキー監督への感謝の意味をこめたガラ・コンサートでは彼女が踊る予定です。また、12月23日にはボリショイ劇場管弦楽団からの弦楽四重奏団がグルジア、トビリシで演奏します。そういう意味で、アーティスト同士の交流は続いていて、文化という国境のないもので政治のバリアを開こうとしています。

2009年ボリショイ・オペラの公演情報
Yahoo!ニュースはこちらから

posted by Japan Arts at 18:30 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月11日

掲載情報(イクサーノフ総裁記者懇親会)[ボリショイ・オペラ]

ボリショイ劇場総裁のアナトリー・イクサーノフ氏がボリショイ・バレエの日本公演を機に来日し、2009年6月に14年ぶりの日本公演を行うボリショイ・オペラについての記者懇親会を行いました。

来日公演の演目「スペードの女王」や「エフゲニー・オネーギン」の欧州での成功についてをはじめ、世界的金融危機にも揺るがないボリショイ劇場の現況やグルジアとの関係にいたるまで、興味深い内容の懇親会となりました。


Yahooニュースに掲載されましたので、ご覧ください。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081210-00000003-pia-ent

posted by Japan Arts at 18:10 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月01日

「スペードの女王」最新キャスト表[ボリショイ・オペラ]

「スペードの女王」の最新のキャスト情報がまいりましたので、お知らせいたします。 
オネーギンも近々発表しますので、どうぞお楽しみに!
cast_spade1201.jpg
※画像をクリックすると拡大します。
(2008.12.1現在)
posted by Japan Arts at 16:14 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月14日

掲載情報(ボリショイ・オペラ)

14年ぶりに来日するボリショイ・オペラがYahoo!で紹介されました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081107-00000004-pia-ent

舞台写真などはぴあのサイトからご覧になれます!
http://news.pia.jp/pia/news.do?newsCd=200811070005
posted by Japan Arts at 20:12 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月07日

ボリショイ・オペラ公式サイトオープン!

いよいよ一般発売が開始いたします!
11月15日(土) 10:00a.m.〜セット券発売 一般 
11月16日(日) 10:00a.m.〜発売 一般

詳しい情報はこちらから
posted by Japan Arts at 12:02 | ボリショイ・オペラ2009>NEWS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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